ご無沙汰してます、こんにちは!
ディオニー輸入チームのなーさんです。
「B corp認証取得への船旅」本船Diony Bcorp号は、中継地点を出発し、なかなかの荒波にのまれているようです。
これまでの記事はこちら 第1話 第2話
では続きを見てみましょう。
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船内ミーティング
毎年1月に東京のメンバーも京都に集まり、合同会議が行われます。
2025年の会議では、2024年6月から進めてきたこのプロジェクトについて初めて全社員に発表し、なぜ私たちがこの認証を目指したのか、取得した暁にはどんなことが待っているのか、皆が自分ごととして捉えることが出来るようスライドをつかって学んでいきます。

また、このBIA(B impact Assessment)の世界観を体感してもらうため、実際の問題に取り組むグループワークも行いました。

我々はどんな会社なのか?環境や社会へのインパクトとは?それをどのように業務に落とし込むのか?ステークホルダーとの取り組みは?なんだかとても果てしなく壮大に見える課題を現実に変換する力が問われます。
「あの~、問題の意味が分かりません」グループワークの途中で何度も質問を受けました。
この合同会議から約4ヶ月間、BIA提出のための最終準備に取り掛かります。根拠資料を用意するのには、社内のあらゆる部署の協力が不可欠です。例えばここ数年のエネルギー使用量や廃棄物の量、削減目標も含め、総務部にデータを見直してもらいました。また、分かっているようで分かってなかった社内規定や就労規則も何度も読み返し、社労士の先生にお尋ねすることもありました。
いよいよその日がきました。せっかくなら佳き日がいいと私が突然のこだわりを発動し、2025年5月7日(先勝=勝負事などを午前中に済ませると吉)にBIAを提出しました。
その時のスコアは、なんと110.5点!自信満々です。

110.5点のまぼろし
提出から数ヶ月が経ち、2025年10月のレビューコール(審査員とのオンライン面談)を経て、11月の終わり、私たちに届いたのは合格ラインの80点を下回る73.2点で審査が終了したという信じがたいニュースでした。100点以上あったのはなんだったのか?
スコアは基本的に0.3点など小さなオペレーションスコアで構成されます。一方、IBM(インパクトビジネスモデル)といって社会や環境に特に大きくインパクトを与えているビジネスモデルが評価されると高得点が入ることがあります。私たちはこの得点のルールを誤解したまま、得点を積み上げていたのです。
一日だけがっつり凹み、翌日から気合をいれて一からやり直しました。裸の得点にどれくらい加点できるのか?当たり前すぎて見逃していることがないか?また、本当の私たちのIBMは何なんだろう?と、1回目とは少し違う気合いを入れ、俯瞰してアセスメントに向き合いました。
そして2025年12月の年末ぎりぎりに2回目のBIAを提出しました。その時のスコアは84.7点。もう1回目のようなフワフワとしたものではなく、両足でしっかり立っている感覚です。
羅針盤が指し示すもの
そして2026年1月10日、また新年合同会議の日を迎えました。本当ならこの場で認証取得を報告し、喜びを全社員と分かちあいたかったのですが、現実をそのまま話しました。その時のスライドのタイトルは「Bcorpへの道〜笑って泣いて笑ってまた泣いて」順風満帆とは程遠く、寄港と漂流を繰り返していた感が出ています。
またまた緊張のレビューコールを経て根拠書類をやり取りする日々と少々の沈黙の期間を過ごしました。
4月9日、メールに「Congratulations on Your B Corp Certification」の文字が!最終スコア84.2点が確定し、ついに認証取得です。思わず抱き合う!とか涙のガッツポーズ!とかではなく契約書にサインし、淡々とその瞬間を迎えてしまいました。振り返るとその日は大安でした。

私たちが両足で立っている感覚の軸になっていたのは、日々の業務を見直し積み上げてきたオペレーションスコアでした。その上で「オーガニックワインを扱っていること」が環境へのインパクトとして認められIBMとして得点できたのです。
これを書いている今(2026年5月)は認証取得からまだ1ヶ月ほど。正直に言うと、会社が劇的に変わった実感はありません。今後、何かが劇的に変わるのかな?とさえ思っています。
ただ、BIAに向き合った約2年間で、私たちの中に確実に残ったものがあります。
それは、「本当はこちらの回答を選びたかった」という感覚です。アセスメントを進める中で、何度もそんな場面に出会いました。そのたびに、高得点で回答できている会社がいるのだと気付かされます。
会社にこんな制度があったら、あるいはもっと整えていけたら。
ステークホルダーとの関わりを、もっとあらゆる面で仕組み化できていたら。
この事業が将来こんなふうに発展していくことができれば。
B Corp™認証取得への船旅は、将来こうなりたいという理想像を語るのではなく、“今、本当にできているか”を、静かに問い続けられる時間だったように思います。
羅針盤は、目的地そのものを示してくれるものではありません。まして、「あなたはもう十分に素晴らしい会社です」と保証してくれるものでもありません。
むしろ、「私たちはこちらに進まなくては」と思う方向を、いつも指し示し続けるものなのだと思います。
一旦私たちの認証取得の航海は終わりましたが、ようやくスタートラインに立ったに過ぎません。次にどんな航路を選ぶのかは、これからの私たち次第です。



