こんにちは!ディオニー輸入チームのなーさんです。おひさしぶりです!

今日は私たちが今、取得を目指している認証についてお話しします。これを書いている今(2025年5月現在)は、まだ取得過程にあり長い旅になりそうなのでワイン輸入の航行になぞらえて、何回かに分けた形でお届けしようと思います。

取得は一体いつになるのでしょうか?一緒に見守っていただければ嬉しいです。

ーーー

それはバスケットボールのアパレルブランドから始まりました

まず「B Corp(B Corporation)」という認証をご存知ですか?

これは、従業員の福利厚生や慈善活動からサプライチェーンの実践や原材料に至るまで、企業が実証済みのパフォーマンス、説明責任、透明性において高い基準を満たしていることを証明するもので、アメリカのペンシルベニアで生まれました。

スポーツが好きな方はご存知かも知れませんが、1993年に大学生3人(ジェイ・コーエン・ギルバート、セス・バーコウ、トム・オーロウィッツ)により「AND1(アンドワン)」というバスケットボールのアパレルブランドが創業しました。NBA選手との契約などもあり数百億円規模のビジネスに成長しますが、他メーカーの追随もあり会社は売却されてしまいます。売却先の企業は利益第一主義で、企業文化や従業員への配慮が失われたことをきっかけに、彼らは「企業が利益以外の価値も重視できるようにする仕組みが必要だ」と思い、2006年、非営利組織B Labを設立、翌年にB Corp認証をスタートさせたのです。

当時のミッションは「ビジネスを善の力に変える(Business as a Force for Good)」でした。皆さんもよく耳にされると思うのですが、SDGs(持続可能な開発目標)が国連サミットで採択されたのが2015年9月ですので、ジェイたちの思いが形になったのはそのずっと前だったのです。

意外と知られていないディオニーの前身

私たちの会社は、大正初期から続く地元の醤油卸問屋として始まり、二代目前田豊三郎により酒類卸売業に事業を拡大、株式会社マエダとしてこの業界で歴史を刻んできました。京都にいらっしゃる方はこの二代目の名前を京都の繁華街 木屋町にあった居酒屋の屋号としてご存知かも知れませんね。

▲中央の白いシャツの少年が二代目前田豊三郎

現・三代目社長である前田豊宏の代になり、これまでのナショナルブランドのビールや酒類・食品の卸業から決別し、専門性と収益性の高い直輸入ワインを中心事業に据えることを目指したのが2001年。翌年にディオニー株式会社に商号を変更します。

本場であるヨーロッパで生産者たちと話をし その土地の個性を表現したワインに触れる中で、有機農法であることや除草剤を使わない、今で言う「ナチュラルワイン」という市場に参入していくことは自然な流れでした。すうっと身体に馴染む味わいなのは、それがとても繊細なプロダクトであり、瓶の中で変化を続ける生き物でもあるからで、徹底された温度管理で品質を守る必要があることを知りました。サプライチェーンの全行程を定温輸送に切り替え、これまでもこれからも繊細な味わいにこだわり続けることを誓っています。

B Corpとの出会いはヘアサロン

2024年春、前田豊宏行きつけのヘアサロンで聞いた言葉が私たちの未来を変えようとしています。それが「B Corp認証」でした。

企業認証という概念がこんな形で舞い降りてくるなんて!前田は急いでその内容を調べ、ナチュラルワインビジネスとの親和性の高さに気付き、すぐにこの認証取得を目指すことを決めました。いずれ次の世代に事業を引き継ぐ時に、経営者として 商品や売り上げの戦略だけでなく、企業としての理念や価値感も継承する、そんな遠くない未来が見えていたのでしょう。この認証が次世代の羅針盤になると直感したと言います。

そこから、前田豊宏、長男で取締役の前田一成、私、さらにこのプロジェクトへの協力を快諾してくださった前田豊宏の英会話の先生であり大学でも教鞭をとるショーン氏と4人で取り組むことを決め、いよいよ「B Crop認証」への船旅がはじまりました。

●ついに出航ETD2024/06/09●

New Entry