— 漠然とした質問ですが、ワインについてのコダワリというか、考えをお聞かせください?
A:ワインづくりの規模を拡大せず品質の保証を心がけています。そういう理由もあって、小さなタンクで醸造しています。一年に10個程度かな。土壌やブドウの樹を大切に扱い、それを尊重する作業のおかげで十分にテロワールが表現されたワインをみなさんに紹介することが可能になりました。私たちは、セパージュとテロワールの微妙なバランスを最適化することも考えています。またマコネーやボージョレで仕事ができることは、とても幸運だし、貴重で充実した経験であると思っています。
— 2007年のランセストラ ヌーヴォーには、どんな料理との相性がいいですか?
A:2007年のランセストラ ヌーヴォーは、赤果実の香りが豊かなので、そうですね…チーズや鶏肉、ハム・ソーセージなどの豚肉製品、甲殻類(エビ、カニ)などがいいと思いますよ。試してみてください。
— 早速、試してみます!ワインを楽しく飲むためのアドバイスをお願いします。
A:ワインって、喜びを分かち合う時間であったり、和気あいあいとした時間、また贅沢な時間…それは、全て幸せを与える時間ですよね。そして、みなさんもそんな楽しい時間を過ごしてください。もちろん、飲む温度も大切ですね。ワインに合ったいい温度で飲むとより幸せな気分になれますよ。
— 難しい質問ですが、あなたにとって、ワインとは何ですか?
A:私にとって、ワインは喜びです。世界の人たちに明るさと幸せを与える素晴らしい存在です。ほら、ここにいるあなたたちも、ワインによって笑顔になっているじゃありませんか。それって、素晴らしいですよね。
— 日本のワイン愛飲家のみなさんにメッセージをお願いします。
A:ワインを愛する人、もちろんそれ以外の人たち…基本から外れたワインやありきたりでないワインも思い切って飲んでみてください。あなたの心の声に耳を傾けたり、運命やセンスを信じて飲んでみてください。そこから自分のワインの好みを探し、そしてワインを愛し、毎日飲んでみてください。ワインには、人の魂が宿ります。ただの消費されるモノではありません。味の画一化と一様化から逃げ出しましょう。そんなみなさんに感謝します。メルシー!
— ありがとうございました。今回のインタビューで得られたものは、言葉や文字とかの情報ではなく、ワインを飲んで、単純に「おいしい!」という人間の根本…味覚に訴えかけるものでした。そこにワインの楽しみ方の本質を見たような気がします。次はいつになるか分かりませんが、必ず、また行きますね…アロンソさん。