このページの先頭へ

Home > 特集記事 > ほんまもん通信 > インタビュー/大西直二

ディオニーの自然派ワインは、天地人が育む魅力溢れるワイン。体だけでなく環境にも優しいという配慮が多くの人に指示される理由。

大西直二のプロフィール
ディオニー(株)専務取締役。顧客のニーズを的確に捉え、よいワインだけを提案する。そのことからも分かるように顧客からの信頼も厚い。趣味はサーフィン。「自然へ敬意を示し、共存すること。ワインと共通する点は多い。」と語る。
「大西直二」の関連記事
「大西直二」に関連する特集記事へのリンクです。ぜひ、目を通してください。
インタビュアープロフィール
ワインショップ『pcoeur(ピクール)』店主。ブランド志向の20代を過ごし、30代半ばにして本当の心の豊かさを求め、シンプルライフに目覚める。映画会社、レコード会社、出版社などを経て、プロモーター、エディターとして活動。
// Office AIW // オフィス アイダブリュー

化学肥料や農薬を使わない栽培、天然酵母のみで醸造し、酸化防止剤の使用量を極力抑え、自然な味わいを追求することが自然派ワインの特徴。

ディオニーの考える自然派ワインとは

今、日本のワインシーンで人気を高めている自然派ワイン、一般誌(ブルータス、クレアなど)でも特集されるほど注目されています。体だけでなく環境にも優しいという思考が、ワインをちょっぴり敷居の高い飲み物だと考えていた人たちにもすんなり受け入れられて、このような現象になった気がします。私もそのうちの一人です。(ワインビギナーですが…)今回は、自然派ワインをもっと自分らしく楽しむために、いろいろとお尋ねしたいと思います。

— まず最初に、自然派ワインは、ほかのワインとどう違うのか教えて下さい。

大西(以下 O):自然派ワインは、まず大きな概念で捉える必要があります。一つはブドウの栽培方法、もう一つはブドウを活かした醸造方法なのですが、その過程で自然味わいを追求するのが自然派ワインなんです。
 
最初に自然派ワインの栽培方法ですが、大きく分けると
 
1.ビオディナミ  2.ビオロジック 3.リュット・レゾネ
 
という3つの農法があります。
 
私たちディオニーが、ビオまたはオーガニックと呼んでいるものは、ビオディナミとビオロジックに限定しております。そのビオの栽培方法は、化学肥料や防虫剤、除草剤などの農薬を一切使用しないという特徴があります。それは化学肥料や農薬を使わないことで、自然の摂理、つまりその土地の自然の力を最大限に活かして健全なブドウを造るということです。健全なブドウがワインを造る…。自然派ワインは、健全なブドウなくして、そのあとの醸造はありえないと言っても過言ではないですね。

ビオディナミで使用される牛の角

— なるほど、化学肥料や農薬を使わないで造られたブドウなんですね。やはり食には安全が一番ですから、そうやって育てられた健全なブドウからできるワインは、安心して飲めますね。でも、農薬を使わない分、栽培に手間はかかりそうですね。自然派ワインを語るうえで、ブドウの栽培にルールがあるのはわかりましたが、醸造の過程にはどんな特徴があるんですか?

O:自然派ワインの醸造の特徴は、3つあります。
 
1つめは、天然酵母のみを使用している生産者が多いです。培養酵母は使用せず天然酵母のみで醸造しようとします。天然酵母というのは、畑に生きている自然の酵母言わばミクロ単位の微生物のことです。自然界の天然酵母の力だけで、お酒ができるのはじつはワインだけなんです。
 
2つめは、酸化防止剤の使用量を極力抑えることです。
 
3つめは、ノン・フィルターのものが多い。
 
すなわち濾過をしない生産者が多いです。フィルターを通すことで、健全なブドウの本当においしい部分を取り除いてしまうという考えの生産者も多いようです。