【クー・ド・フードル レ カボティヌ 2014】
カボティヌ=「無頓着な人」という名のキュベは、モンルイのシュナンブランを4時間かけてゆっくりプレス後、400Lの木樽で5ヶ月発酵、8ヶ月熟成しました。淡いレモンイエローの色調に、グレープフルーツやハッカの爽やかな香りと白桃や熟したリンゴの甘いアロマが拡がります。熟した果実の蜜と酸とのバランスが良く、丸みを帯びた安定感と鼻から抜けるアフターが食欲をそそります。
ロワール・モンルイの地で白ワインに人生を捧げるルド、2009年にアレックス・マチューから畑を譲り受け独立しました。年々ナチュラルさに加えフィネスも向上しており、畑はシュナンブランがもちろんフラッグシップで4.6ha、さらにシャルドネが0.75ha、ソーヴィ二ヨンブランが0.85haと全て白品種です。
ー あなたのワインの歴史のなかでの進化とワインで表現したいものは、何ですか?
僕のワイン造りは、たったの8年目さ。だから僕のワインの歴史なんて、まだまだこれから。今、僕自身が求めているのは、正確さかな。「正確さって、何ですか?」と思うかもしれないけど、綺麗で、精密なワインってことかな。例えば、酸化や揮発酸が特出し過ぎているようなワインは、自分にとって違和感を感じるものだ。だから、僕は、透明感やミネラル感、フィネスをもっと追求したい。今回、日本に来て、素材の味わいを引き出す日本料理の緻密さを素晴らしいと感じた。その純粋な思想や手法は、僕が目指すワインの哲学にもにている。だから、日本料理と僕のワインは、相性が悪いわけがないね。
ー ワインを造るうえで一番、歓びに感じていることは何ですか?
あまり好きではない仕事の方が即答できるんだけど(笑)じつはカーブで一人、黙々と働くことがあまり好きじゃない、だから醸造の時間が嫌いだよ。う〜ん、そうだな、一番好きな時間は、春、ブドウが芽吹く頃に、畑仕事をすること。自然のパワーとエネルギーを何よりも感じる瞬間さ。そしてブドウ畑の仕事の集大成が収穫、何十時間も働き詰めになるけど、まったく疲れを感じない。一年の結果がそこにあるからね、ワクワクしっぱなしさ。
ー 日本のワインラヴァーの皆さんへメッセージをお願いします。
ワインは、ミレジムによって全く違う個性に仕上がる、それは、皆さんもご存知のとおり。僕は、もっともっとおいしいワインを造って、日本の皆さんに届けたいと願っている。そして皆さんにこれまで以上に楽しんでもらいたいね。
ー ディオニーにお祝いのメッセージをお願いします。
ディオニーの皆さん、おめでとうございます。これからもさらに長い長い歴史を刻まれることを祈っています。