【クー・ド・フードル シャトーヌフ・デュ・パプ 2011】
欧州で好評価を受けるドメーヌ・ド・ヴィルヌーヴのヌフ・デュ・パプは、南向き、丸石や砂が混じる粘土質土壌の畑でビオディナミ栽培される5種類のブドウをセメントタンク発酵・熟成、無濾過無清澄で瓶詰めしました。ガーネットの色調から甘いプラムやジャムの香りが拡がり、後ろにバニラや焦げたニュアンスを感じます。透き通ったコクのある果実味とアルコール感にアクセントとなる酸味が絶妙なアフターを演出します。
ドメーヌ・ド・ヴィルヌーヴは、1993年に現当主スタニスラス・ワリュット(通称スタン)がアモー女史から畑と醸造所を継承しました。現在9ha所有している標高100~150mの南向きの畑は、ヌフ・デュ・パプのトップ生産者の一人と言われるシャトー・ド・ボーカステルの南にある非常にポテンシャルの高い土壌です。2000年よりビオディナミ栽培を開始し自然とブドウの樹が調和する栽培を心掛け、畑には極力負担をかけないように馬で耕しています。3年連続「ザ・ベストレストラン」で1位に輝いたデンマークのNOMAや数多くの星付きレストランにもオンリストされています。
ー あなたのワインの歴史のなかでの進化とワインで表現したいものは、何ですか?
シャトーヌフ・デュ・パプのテロワールをひとことで表現すると、暑い。太陽が燦々と照って、丸石のしたには赤粘土が深く広がっている。そこでは成熟感が大切で、それがこの産地の特徴といえる。けれども、僕はバランスが重要だと思うんだ。だから、ミネラルと酸を重要視している。果実味たっぷりでタンニンが強く、どっしりと力強いワインより、フィネスのあるワインが本当のシャトーヌフ・デュ・パプだと思う。こんな発言をすると敵を増やしそうだね。シャトーヌフ・デュ・パプで、フレッシュネスやミネラル感、そして飲みやすさやフィネスを求めていきたい。が、しかし、この土地で酸とミネラル感を引き出すのは本当に難しいということを実感してるよ。でも、それが僕が造りたいワインさ。
ー ワインを造るうえで一番、歓びに感じていることは何ですか?
畑のなかで働くことが、何よりも好きだね。そこには、自由もあり、自然との調和がある。でも、最終的には蔵へと戻るんだ。ブドウ畑でやってきたことの結晶がワインとなるから。それはそれで最高の楽しみだね。
ー 日本のワインラヴァーの皆さんへメッセージをお願いします。
とにかく、ワインを飲んでみてください。ワインを楽しむ秘訣は、自分好みのワインを突き止めること。すると、いっきにワインが楽しくなります。
ー ディオニーにお祝いのメッセージをお願いします。
今回、ディオニーの15周年記念のイベントに参加できたこと、そして日本で皆さんに歓迎していただいたことを心から嬉しく思っています、ありがとう。そして、ディオニー15周年、本当におめでとうございます。