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ラングドックのグランヴァンを造ると決意した「ドメーヌ・ド・ラ・ガランス」キノネロのワインは、ピュアで力強く、ロバート パーカー氏からも90点以上の好評価。

ピエール・キノネロのプロフィール
一流ラグビー選手だったキノネロは、1992年「ラングドックのグランヴァンを作る」という未来に一念発起し、祖父の後を継ぐ決意をする。交通事故の怪我による様々な困難を乗り越え、真実のワインを造るために自然に則した形で葡萄を栽培している。時間を惜しまず、入念な作業を身上とし、まるで葡萄のやさしさを抽出しているかのような味わいが最大の魅力である。パーカーも90点以上をつける実力派ドメーヌ。
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インタビュアープロフィール
薩摩生まれの焼酎育ち。気難しいというイメージゆえにワインは避けてきた世界で、知識は半人前だが、飲む量は一人前。ディオニーワインと出会い、頭(情報)ではなく五感で感じればいいと気付く。好きなワインのタイプは、ピノの赤。本職は、WEB・モバイルプロデューザー。特にモバイルは、数多くの受賞サイトを手掛ける。フリーのフォトグラファーでもある。2012年1月にオープンした自然派ワイン専門店『pcoeur(ピクール)』のアートディレクションを担当し、現在、オーナー兼店主を務める。
 
【取材・撮影】手島 格|オフィス アイダブリュー
// Office AIW // オフィス アイダブリュー

「ガランス(赤い花、あかね色)の花のような『レ・ザルミエール』は、地場品種カリニャンの魅力が存分に引き出された凝縮感ある味わいでビオ臭さもなく、長期熟成に耐えうるワイン。

グランヴァンを見据え、長期熟成に耐えうるワインを。

— そのワイン、すごい楽しみ!そういえば、キノネロさんのワインはビオ臭さ(還元香)がありませんよね。自然派ワインには、ビオ臭いものも多いので。

Q:基本的に若い段階で瓶詰めすると還元臭があるワインになるのですが、それは単純に考えても分かるように、そのワインは酸素を必要としているだけなんです。その場合、ワインに酸素を与える方法は、いくつかあるのですが…。一つの方法として、ピジャージュなどを行って、直接空気と触れさせてあげるという方法があります。しかし、ほかの自然派ワインの造り手は、ワインを空気に触れさせることを好まない傾向にあります。それは、空気との接触があることで、雑菌繁殖の可能性が高くなるからです。その結果、SO2の添加もしなくてはいけません。その中でも私は、大きな樽のなかにワインを36ヶ月という長い期間、置いておくという方法をとっています。そうすることで、樽の木を通じて、ゆっくりと酸化熟成します。「ゆっくり」というのは大事なことですね。これは透気性のことを指していて、ステンレスタンクでは実現することはできません。アルコールの発酵時には、二酸化炭素が発生するのですが、その発生した二酸化炭素も一緒に樽に入れて長期熟成させます。そのわずかに含まれている炭酸ガスが、空気からワインを守る働きをします。「その瓶詰めするタイミングは?」というと、二酸化炭素の残量の数値を確かめながら、見極めています。若い段階で瓶詰めすると二酸化炭素が多いため、コルクとワインの間で還元がおこってしまいます。還元という問題が発生しないようにするには、長期熟成という形が一番適していると思います。

— それは誰かに教わって気づいたことなんですか?

Q:いいえ、いろんな経験を通して、身に付いたものです。世界中で素晴らしいとされているワインは、すべて長期熟成を通して生まれています。長期熟成をするには、力強い葡萄を栽培する必要があります。

— 最後になってきましたが、ご自分の造ったワインの楽しみ方、そして日本のワイン愛好家の皆さんにメッセージをお願いします。

Q:日本は、すばらしい食文化を持っていると思います。本当に素晴らしくて、美味しい料理がたくさんあります。だからワインと料理のマリアージュを考えるのは難しくないはずです。白とロゼは、夏楽しむのがいいでしょう。魚介類…例えばイカを調理したもの(イカの肉詰め)や貝類、あとは鳥のグリルと相性がいいと思います。赤は、冬に楽しむのがいいですよね。私は、暖炉で牛肉や豚のほほ肉を焼きながら、楽しんでいます。

— 果たして、日本人にワインを理解することは可能なのでしょうか?

Q:日本人は食材に対する造詣が深いので、ワインを充分に理解しうるのではないでしょうか。むしろ、ワインは日本人の傍にあったんですよ。ただ、ワインというものを今まで忘れていたにすぎないんじゃないかな。

— キノネロさん、あなたにとってワインとは何ですか?

Q:人生そのものです。そうですね…、生きがい、生き方、そしてかけがえのないもの…

— 本日は、ありがとうございました。太陽を思わせる赤い花「ガランス」をドメーヌ名に持つキノネロのワイン。彼自身も太陽のように熱くエネルギッシュ、それでいて優しい。そんな彼が手掛けるワインを大自然のなかで傾けたい…そう思わせるインタビューでした。

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